みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

雷震記 完 - 翻刻

雷震記 完 - ページ 12

ページ: 12

翻刻

たるとそ餌袋を割之事に皆松ノ実 有之ゆへ松の実をとつて飼けれども 漸東都へは六羽ならでハまいらぬ よし是も風土のたがいにや間も なくミなおちけるとぞ此鳥《:陳眉公|ちんひこう》が 《ルビ:秘笈|ひきう》の中に太平清和といふ書あり 其中に灶神といふ鳥あり朱冠鳥 衣とあれバうたかふらくハ此鳥なるべし 灶神ハ《ルビ:竃|かまど》の神なれハ竃ハ火を司る の神ノ霊なれバ雷にも縁あるにや今 吾国に俗間荒神の画馬とて鶏をか けるもうたがふらくハ此灶神の誤なるべし 〇惣して雷の落たるあとに雷の 爪一ノ名天狗の爪其外色々のかたち有 ものあり世間に天狗の爪といふ物あり 所々の深山《ルビ:幽谷|ゆうこく》にて稀に拾ひ得る といふ其状小きハ一二寸大きなるハ三四 寸本厚く末《ルビ:尖|とが》り両積刃のごとく極 て《ルビ:硬|かた》く重し色白〳〵末ハ青黒く して光ノ沢あり又鴉の《ルビ:嘴|くちはし》に似て