翻刻
なりいづれにてもこれを珮れハ神を安し
志を定め《ルビ:驚邪|きゃうしや》の疾を治すとあり
さて本ノ草綱ノ目に李ノ時ノ珍粗其事を
弁ずといへどもいまだ其理を尽さず
愚按するにそれ地ノ気升つて雲となる
ときハ《ルビ:質変|しつへん》じて気と成り天ノ気降つ
て雨と成るときハ《ルビ:象化|しゃうくわ》して形々なる
こゝを以て地の気昇る時湿土金石の
気誘ハれ《ルビ:騰|のぼ》りて雲となりたるが天の
気の降る時に其気雷火に《ルビ:鋳|ゐ》成され
て造化の磁器《ルビ:鋳物|ゐもの》と成りたるものなり
右に云雷鑚の類是也 天ハ陽なる故に天に在る物ハ気
象とて目にハ見ゆれども《ルビ:容體|かたち》なき物
地は冷なる故に地にあるものは形ノ質とて
手にとらるゝ容のものなり此故に陰
陽の気の登り降りする時天地の気に
親ミて万物変化することなりさるにより
て《ルビ:邵|セう》ノ子全書に日天の四ノ象ハ月日星辰
地の四ノ象ハ水火土石とこれ至にて日の
火をうつし月の水を取るにて知るべし