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コレクション: STAGE1

安政二乙卯年十月二日大地震之事 - 翻刻

安政二乙卯年十月二日大地震之事 - ページ 25

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夫婦孫共五人三十四人潰死焼死致し候由右岡本大難一件ニ付 珍事有之 当春浅草観世音開帳之砌奉納之額ニ浅茅ケ原一ツ家の姥 石の杭にて旅人を殺す観世音児に現し宿り給ふ姥是を 殺さんとするに娘慈慕して是を助んとする処の図歌川 国芳筆を震ひて書し額にて大評判也其節種々の俗□ 有之候處《ルビ:爰|コゝ》ニ四ツ谷伊賀町ニ小塩又左衛門と云家相者有之 其節此者之評ニ曰元額ハ神前え馬を画て納し故ニ絵馬と   名付夫ゟ稲荷エハ狐を画荒神へ鶏を画共刃物を以人を 害さんとする額を未だ見ん是大なる禍災の来るべき前 表なりというとなり    卯三月開帳之節   但岡本屋娘二人有之婦え聟を取候所聟婦を嫌ひ   妹を手二付ケ候故姉は橋場の寮え隠居致し居候所此   度之地震ニ而皆潰死ス姉斗助る由  いにしへの石乃杭をかくぞとハ    神のしらせるいせの岡本 右岡本や長兵衛菩提所ハ新鳥越二丁目浄土宗芝増上寺 末頂栄山瑞泉寺檀頭有之右寺之咄しニ岡本ニ而ハ毎々ゟ 遊女抔病気之節ハ深節ニ世話致し若病死之節ハ当寺え葬 候処ニ今度大変之節変死人八十七人有之候と専ら評判致 候得共是ハ虚説にて実当寺え葬候者十四人ニ而御座候と和尚 咄され候よし    二十五日死亡の施餓鬼吉原住居候所ニ而致候