みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

温泉来由記 - 翻刻

温泉来由記 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

夫木集(ふぼくしう)に伏見(ふしみ)に湯(ゆ)わかして 大納言(だいなごん)経信(つねのぶ)卿(きゃう)を呼(よび)侍(はべ)りけるに 来(きた)らざりければ読(よみ)て遣(つかは)しける                  橘俊綱(たちばなのとしつな)   一志(いちし)なる岩根(いわね)に出(いづ)る七(なゝ)くりの     けふはかひなき湯にもあるかな 此(この)歌(うた)の心(こゝろ)は一志(いちし)の郡(こほり)七(なゝ)くりの湯(ゆ)は 貝(かい)ある所(ところ)の湯(ゆ)なるに待(ま)つ人(ひと)の来(こ)さり ければ名(な)にも似(に)ずけふは甲斐(かひ)なきと いへるこゝろ成(なる)べしかく七(なゝ)くりの湯(ゆ)に 貝石(かいせき)をのみあはすれば榊原(さかきばら)の湯(ゆ)を 七(なゝ)くりの湯とは知(し)るなり上古(しやうこ)は此(この) 辺|海(うみ)にて有(あり)しとぞ今 與文字(よもじ)の浦(うら) 坪(つぼ)の沖濱(おきはま)の田(た)などいふ字(あざな)残(のこ)りて