翻刻
より神宮(じんぐう)へ真榊(まさかき)を献(けん)じ大中臣(おゝなかとみ)
の氏人(うぢびと)なんども住(すみ)給(たま)ひめでたき
ためしあるをもてことぶきて榊原(さかきばら)と
のみとなへしゆへ一郷(いちがう)の名(な)となりて
いつとなく七(なゝ)くりの郷名(がうみやう)とは外(ほか)のやうに
なんなりけるとぞ北畠(きたばたけ)国永(くになが)卿(きやう)家集(いゑのしう)に?
天照大神へ此所(このところ)より榊(さかき)を取(とり)て
参(まい)らせあぐる事(こと)の昔(むかし)ハけんみつ成(なり)しなど
申つれど懐旧(くはひきう)をのぶる心(こゝろ)の程(ほど)を神(かみ)に
うつたへて
世中(よのなか)の人(ひと)はすつれど千早振(ちはやふる)
神(かみ)に任(まか)せて住(すむ)榊原(さかきばら)
同集(おなじしう)に
山里(やまざと)や星霜(ほししも)ふりてそよ〱と