翻刻!地震・災害史料

コレクション: 国文研地震

地震神考 - 翻刻

地震神考 - ページ 6

ページ: 6

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【右丁】 頭天王なり此名(コノナ)は遠(トホ)き西域(ニシノクニ)の浮屠(フト)の説に出し を【ここから割書が長文なので、一行書きにします。】 予は仏【佛】書を学(マナブ) 【學】さ(サ)れは牛頭天王の名は藏経【經】の 中に有や否(イナヤ)を知ねども簠簋の説の如くなれ ば西域より出しと見ゆ然て此牛頭天王は素戔(スサノ) 嗚尊(ヲノミコト)のことなりなどいへる説もあれども其は 中古西部習合の神道といふもの出来 て後の説にて牽強附会【會】【自分の都合のよいように、無理にこじつけること。】と云 ̄ふ者なり【ここで割書が終わる。】  当(ソノ)【當】時(カミ)其説 を取用(トリモチヰ)まして其神を祭らしめ賜ひしにやまた 三界義といへる書【「といへる書」は挿入文】を見れば般泥洹(ハンネイクハン)【振り仮名の更に右側に「ネハン」と、意味を示す振り仮名あり。】経【經】に地動に四種の因縁 有ことを説(トキ)たりと云り其中に地中 ̄ニ有_二大威神力_一 意(コヽロニ)欲_レ ̄シハ動_レ ̄ムト地 ̄ヲ即地動といへることあり《割書:三界義の略|解に智度論》   【『智度論』は仏書名。大品般若経を釈す。】 《割書:に地動に火神動龍神動などの種々|の因縁ありといふことを出セリ》日本紀の祭_二 【左丁】 地震神_一とあり【「る」には見えず。】も疑(ウタガフ)らくは仏【佛】説を取用(トリモチヰ)まして其 神を祭らしめ賜ひしにや其【其」を見せ消ちにして次の「地震神の」を挿入。】地震神の名をあらはさゞれ ば孰(イヅレ)とも知(シル)こと能(アタ)はずまた俗説に地(ツチノ)【「地」の振り仮名の更に右側に「クニ」と注釈あり。】下(シタ)に大魚 ありて其 身(ミ)を動(ウゴカ)せは地震するなり然るを鹿嶋(カシマ) の神常(カミツネ)にこれを抑(オサヘ)て動(ウゴカ)させたまはざるといへ るは《割書:此俗説はいかなる書に出|たるや予はいまた見ず》唐国(カラクニ)の書(フミ)《割書:列子湯|問篇》 に断(タチテ)_二 鼇之足(ガウノアシ)_一 ̄ヲ以立(モテタツ)_二 /四極(シキヨク)_一 ̄ヲと云ひまた渤海之東(ボツカイノヒカシ)不(ズ)_レ 知(シラ)_二 幾億萬里(イクオクバンリ)_一 ̄ヲ有(アリ)_二大壑(タイガク)_一焉《割書:中|略》 其中有(ソノナカニアリ)_二 五山(ゴサン)【ここに返り点の「一」が抜けている。】《割書:中|略》 五山之根(ゴサンノネ)無(ナシ) _レ所(トコロ)_二連著(レンチヨスル)_一【「著」の振り仮名の更に右横に「チヤク」と振り仮名あり。】常随(ツネニシタカヒテ)_二潮波(チヤウハ)_一 ̄ニ上下 往還(ワウクワン) ̄シ不(ズ)_レ得(エ)_二蹔時(シハラクモソバタツコトヲ)_一焉《割書:中|略》使(シム)_二巨鼇(キヨガウ)【大亀】