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コレクション: STAGE9

日光山中禅寺 温泉記 全 - 翻刻

日光山中禅寺 温泉記 全 - ページ 3

ページ: 3

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咨(あゝ)道を羊腸(やうちやう)にとり身虎穴に浴せ ずんば槁のごとく心なんぞ虚ならん往(その) 昔(かみ)大己貴尊と少彦名命と力を 戮(あわ)せ心を一にして天下を経営ま し〳〵蒼生畜産のために療病の 方を定め禁厭(きんゑん)の法をおしへ給ふ のみならず尊のいたづきによりて伊 予の国に炎液(ゑんゑき)を下し給へり此山も 彼尊の卜地(ぼくち)なれは巉間(ざんがん)に示為(じい)し 給へるなるべしいつの頃か樵夫(きこり)夢想 を蒙(かふむ)りて尋求せしより于今続?す とかや嗚(あゝ)神の示現(じげん)にあらず祇(ぎ)の 夢告(むかう)にあらずんばかくのごとく境 何に霊ならん泉のそゝぐところ 五方五水に象(かたど)りて坪数都て拾一 中におの〳〵司どる処ありて功触 線のごとく某の病に応じて某 の病には応ぜさる有若此自然 の変化にくらく敵不敵わき まへざれば燕王将帥をかへて期 たに七十余城を失ひ呉王属 鏤(る) を賜ふて終に呉国を亡すに異な らず大《割書:ナル》哉心虚にして五行を 具ふるがゆへに病をのづから安く 境霊にして五味を含むがゆへ に泉すみやかに敵す《割書:予》今湯 守何某か需(もと)めにより温泉 の来由と心境虚霊の弁を かいつけて緒(いと)ぐちを解こと しかり