翻刻
もんたの《割書:喜助介はゆかうびやうふにかゝつている。若松屋のわかつるが出した|もちつきの#1てぬぐひをとつてたもとへいれ》
《箱:喜の》サアお出なさりやし《割書:ゑん二郎しあん立て|かつてへいづる》《箱:おちせ》
ヲヤしあんさんやけあなが目にたちやせんは。モシ
づきんはよしかへ《箱:喜の》こふともし四蝶(してう)さんの所
から人がきたら。たつの口へでもいつたといつて
おきや。それもよしこれもよし《割書:トそこらを見廻し|ながらかつてへいで》
何かわすれたやうだはへ《割書:ト少し|かんがへて》ヲヽそれ〳〵ふくい
町の豊国(とよくに)が所から人がきたら。わすれずに
此ぢうのやしきのを二分やるのだよ《割書:トたんはしこの小引たしから|うら付#2を出し》こ
いつもはかなくなつたす《割書:トはいて出る。狆(ちん)が後について出そうにする小女は|だきながら。ゑん二郎としあんが。ぞうりをなをす》
《箱:しあん》これゆひぬきがをちてるよ《箱:ゑん》ちかめがとんだ物
をみつけ出したおちさんいつてきやす《箱:おちせ》さやうなら
こきげんよふ。ヲツトおつむりがあぶねへ《箱:喜の》サアおさき
へ
《割書:此間柳ばしより大さんばし迠船中のしやれよしはらやうじの|ふさならであまり長〳〵しければこゝにもらす》
【下巻へのリンクは注釈3】#3