翻刻
なしになつたちよふどいゝじぶんだの。もふ昼みせの
おみきどつくりもひけたらう。喜のぼうあいばつ
せへ。こんやは一町目のつもかだ。ノウおしやう《箱:しあん》
おちさん喜のさんをあづかるによ。おれといつちやあ
ふりしん#1のいちやつきでもさせるこつちやあねへ
いろ男のていしを持と心づかいだよ《箱:おちせ》だいじ
のもんだがおかし申やしやふ《割書:トはいへども。此ごろよしはらから|きた文を□□□みたゆへ。#2喜の介が》
《割書:いろ事のできた事|をしようちでいる》《箱:喜の》おともをいたしやしやう。
おちせきものをだしてくりや《割書:ト喜のは一町目ときいてあいた口へ|も□なり。#3女ほうはつうゆへいろめ》
《割書:にもださず。立て戸だなのかさねだんすのひき出しから。ゆうきしまの上着|くじやくしぼりにせきちくあられのへりをとつた下着。ひぢりめんのじゆばん。くろ》
《割書:上田のはおり。これはゑん二郎にもらつたのゆへ。女ほうのつうにて|おはむきにきせてやる。喜の介□てしまひ。#4かみ入をふところへ入 ̄レ》《箱:喜の》ちよ
つとびんをなでつけてくりや《割書:女ぼうはさしている。二分ほどする|つげのくしでなでつけ。松ばかん》
《割書:ざしで。びんの|所をまきこむ》《箱:しあん》哥〽むすぼれし。千すぢをわけて
みだれがみ手にとり〴〵のもの思ひ《箱:喜の》おきや
あがれ《箱:おちせ》サアよふごさりやす。あれせわしない
《箱:ゑん》こゝのうちの戸だなは。丁山がつぎの間といふ