翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

地災撮要. 巻11-12(地震之部) - 翻刻

地災撮要. 巻11-12(地震之部) - ページ 29

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なし此災異に係て命を損し疵をかうふる人数 多なり時の災難とはいへとも亦免かたしとも 言へからす常に地震多き国は倉庫家建も其心を 用ひ人も平日に心得たれは大震といへとも圧死す くなし和漢の歴代に記せし地裂山崩土陷島出 涛起等は皆辺土也阿含経智度論なとさま〳〵に 説て大地皆動くやうに聞えり 左にはあらす初 めにいへる如く震は各処各気各動也予天経或 問に拠て一図をまうけて是を明す  地球之図 地球一周九万里是を唐土の一里六町として日本の 一里三十六町に算すれは一周一万五千里となるし

現代語訳

ない。この災異に関わって命を失い傷を負う人数は多い。時の災難とはいえども、また免れ難いとも言えない。常に地震の多い国は倉庫や家屋の建築もその心構えを用い、人も平日に心得ているので、大震といえども圧死する者は少ない。和漢の歴代に記された地裂・山崩・土陥・島出・津波発生等は皆辺境の土地である。『阿含経』『智度論』など様々に説いて大地がすべて動くように聞こえるが、そうではない。初めに言ったように、震は各処各気各動である。私は『天経或問』に拠って一図を設けて、これを明らかにする。  地球の図 地球一周九万里、これを唐土の一里六町として日本の一里三十六町に計算すれば、一周一万五千里となる。