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コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 7 増補頭書訓蒙図彙大成

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 4:巻之5-8 - 翻刻

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 4:巻之5-8 - ページ 20

ページ: 20

翻刻

○笛(ふえ)は篴(てき)同/漢武帝(かんのぶてい)の時(とき) 丘仲(きうちう)といふものつくれりと 云日本にては天(あま)の香久(かく) 山(やま)の竹(たけ)にてつくる ○鐸(たく)は金鐸(きんたく)は金鈴(きんれい)金舌(きんせつ)也 軍法(ぐんほう)にこれを用(もち)ゆ木鐸(ぼくたく)は 金鈴(きんれい)木舌(ぼくせつ)なり文教(ぶんけう)に用(もち)ゆ ○鈴(れい)は風鈴(ふれう)なり一/名(みやう)簷鈴(たんれい) といふ○鈴子(れいし)はすゞなり一/名(みやう)を 円鈴(ゑんれい)といふ ○鈸(はつ)は僧具(そうぐ)なり銅鈸子(どうはつし)は土(と) 拍子(びやうし)なり南齊(なんせい)の穆七素(ほくしそ) といふ人(ひと)つくれり ○籥(やく)は高麗笛(こまぶえ)なりふく所 をのぞいて六の穴(あな)あり又/穴(あな)三 つあるもあり 【左丁上段】 ○鼓(こ)は大鼓(たいこ)なり楽器(かくき)なり ○柷(しく)は木音(もくゐん)なり中(なか)に柄(え)有 これをうごかして左右(さゆふ)にうた しめて楽(がく)をおこすものなり ○鉦(しやう)は小鐘(ちいさきかね)なり楽器(がくき)なり 鼓(つゞみ)を節(ほとよく)し鼓(つゞみ)を止(やむる)ときうつ なり鐘鼓(しやうこ)となづく ○簫(しやう)は楽器(がくき)なり小竹管(せうちくくはん)を あみてつくる鳳凰(ほうわう)の翼(つばさ)にか たどる大(おほひ)なるは二十三/管(くはん)長(なが)さ 尺(しやく)四寸/小(せう)なるは十六/管(くはん)長(なが)さ 尺(しやく)二/寸(すん)なり ○笙(しやう)は女媧(ちよくは)これをつくる大(たい) 笙(しやう)は十九/簧(わう)小笙(せうしやう)は十三/黄(わう)【簧】 ○磬(けい)は冉句氏(せんこうし)のつくりはしめ たるものなり石磬(せきけい)あり銅(とう) 【右丁下段挿絵】 磬(けい)  石磬(せきけい) 銅磬(どうけい) 律(りつ)《割書:づだけ》 琴(きん)《割書:こと》 瑟(しつ) 筝(さう)《割書:さうのこと》 塤(けん) 鼗(たう)《割書:ふりつゞみ》 【左丁下段挿絵】 篳篥(ひちりき) 敔(ぎよ)《割書:さゝら》  琵琶(ひわ) 三絃(さんけん)《割書:さみせん》  撥(ばち) 琵琶撥(びわのばち) 三絃撥(さんけんのばち) 柱(ちう)《割書:ことぢ》 阮(けん) 阮咸(けんかん) 月琴(げつきん)

現代語訳

○笛は篴と同じである。漢武帝の時代に丘仲という人が作ったと言われている。日本では天の香久山の竹で作る。 ○鐸は、金鐸は金鈴で金舌である。軍法にこれを用いる。木鐸は金鈴で木舌であり、文教に用いる。 ○鈴は風鈴のことである。別名を簷鈴という。○鈴子は鈴のことである。別名を円鈴という。 ○鈸は僧具である。銅鈸子は土拍子のことである。南斉の穆七素という人が作った。 ○籥は高麗笛のことである。吹く所を除いて六つの穴がある。また穴が三つあるものもある。 【左丁上段】 ○鼓は大鼓(太鼓)のことである。楽器である。 ○柷は木音である。中に柄があり、これを動かして左右に打ち鳴らして楽を始めるものである。 ○鉦は小鐘のことである。楽器である。鼓を調節し、鼓を止める時に打つものである。鐘鼓と名付ける。 ○簫は楽器である。小竹管を編んで作る。鳳凰の翼に似せて作る。大きなものは二十三管で長さは一尺四寸、小さなものは十六管で長さは一尺二寸である。 ○笙は女媧がこれを作った。大笙は十九簧、小笙は十三簧である。 ○磬は冉句氏が最初に作ったものである。石磬があり、銅磬もある。 【右丁下段挿絵】 磬 石磬 銅磬 律《調子竹》 琴《琴》 瑟 筝《筝の琴》 塤 鼗《振り鼓》 【左丁下段挿絵】 篳篥 敔《ささら》  琵琶 三絃《三味線》  撥 琵琶撥 三絃撥 柱《琴柱》 阮 阮咸 月琴

英語訳

○The flute is the same as teki. It is said that a person named Kyūchū created it during the time of Emperor Wu of Han. In Japan, they are made from bamboo from Mount Amano-Kaguyama. ○Regarding taku (bells), kintaku are golden bells with metal clappers. They are used in military law. Mokutaku are golden bells with wooden clappers and are used in literary education. ○Rei refers to wind chimes. They are also called tanrei. ○Reishi refers to bells. They are also called enrei. ○Hatsu are Buddhist implements. Dōhatsushi are clay clappers. They were created by a person named Bokushiso of the Southern Qi dynasty. ○Yaku are Korean flutes (komadue). Excluding the blowing hole, they have six holes. Some also have three holes. 【Left Page Upper Section】 ○Ko refers to large drums (taiko). They are musical instruments. ○Shiku are wooden sound instruments. They have a handle in the middle, which is moved to strike left and right to begin musical performances. ○Shō are small bells. They are musical instruments. They are struck to regulate drums and to stop drumming. They are called shōko. ○Shō are musical instruments. They are made by weaving together small bamboo pipes. They are modeled after phoenix wings. Large ones have twenty-three pipes and are one shaku four sun long; small ones have sixteen pipes and are one shaku two sun long. ○Shō were created by Nüwa. Large shō have nineteen reeds, small shō have thirteen reeds. ○Kei were first created by Zenkōshi. There are stone kei and copper kei. 【Right Page Lower Illustration】 Kei Stone kei Copper kei Ritsu《pitch pipes》 Kin《koto》 Shitsu Sō《sō koto》 Ken Tō《hand drum》 【Left Page Lower Illustration】 Hichiriki Gyo《wooden clappers》  Biwa Sangen《shamisen》  Bachi Biwa bachi Sangen bachi Chū《koto bridges》 Ken Kenkan Gekkin