翻刻
【右丁】
卯九月親久蔵義病死
仕候処同年之利足催促
仕候処利金之内江金五両
横川村所右衛門方江相払
残利金辰年ニ至催促仕候
処所右衛門を以品々申断
相滞候ニ付昨巳年六月
富久蔵并所右衛門同道ニ而
及催促候処親久蔵存命
中去ル亥年元金之内江
金五拾五両致返金其上
年賦済相頼候旨申候久蔵
返答ニは亥年ニ元金之内江
五拾五両致返金候ハヽ子丑
寅と三ヶ年利《見せ消ち:足》金廿両ツゝ
相払候謂無之廻年賦済ニ
【左丁】
相成候ハヽ右之証拠ニ相成候
書類等有之候やと取詰及
懸合候所親久蔵自筆ニ而
五拾五両之請取書所持罷在候
趣申候ニ付致一覧度旨申談
候処請取書之写被為見候
得共怪敷存候ニ付久蔵
現代語訳
【右丁】
卯年九月に親(父親)の久蔵が病死いたしましたところ、同年の利息を催促いたしましたが、利息の中から金五両を横川村の所右衛門方に支払い、残りの利息について辰年になって催促いたしましたところ、所右衛門を通じて様々な断りを申され、滞っておりましたので、昨年の巳年六月に富久蔵と所右衛門が同道で催促に及びましたところ、親の久蔵が存命中の去る亥年に元金の中から金五十五両を返金し、その上で年賦済みを頼んだと申しました。久蔵の返答では、亥年に元金の中から五十五両を返金したならば、子年・丑年・寅年の三年間、利息金二十両ずつを支払うという約束もなく、年賦済みに
【左丁】
なったならば、右の証拠となる書類等があるかと詰め寄って掛け合いましたところ、親の久蔵の自筆で五十五両の受取書を所持していると申しましたので、一覧したいと申し談じましたところ、受取書の写しを見せられましたが、怪しく思われましたので久蔵は