琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

南島紀事 上 - 翻刻

南島紀事 上 - ページ 24

ページ: 24

翻刻

国に遣し琉球を招諭せしかとえ猶従わされは 詮方なくは布甲を掠め取りて辺帰りける 是より先き天皇十四年の秋七月大礼小野臣妹 子《割書:隋ニ在リテハ蘇因|高ト称セシトシテ》を使とし鞍作福利を通事 として隋国に遣はされしか十六年の夏四月に 至り帰朝せしも同年秋九月再ひ小野を大使と し吉士雄成を副へ鞍作を通事とし西人の帰る に伴はしめて隋国にそ差遣わさしれぬ朱寛か布 甲を取りて還りたるも観て是れは邪久国人の 用ゐし物の具なりと申しとそ其後天皇十八 年の時に至り隋主は遂に武賁郎将陳稜、朝請大 夫張鎮州等を将とし崑崙軍人の琉語に通する との及前きに擒はれて還りたる男《割書:已ニ西語|ニ通ス》な とを合せて数万の兵を率ゐ軍船数多に乗せて 来り攻めたりけるか遂に従はさりてれは又男 女五百人《割書:中山世鑑ニ拠ル白石カ五事略ニハ五|千人トアリ又別設ニ福州廬山ニ隋ノ》 《割書:時琉球ノ五千戸ヲ掠|メ此ニ居クトアリ》を擒にして還る是より隋 復た来り侵す事なしとそ隋の此国を侵す事如 斯猛なれと遂に従はされし国なれとは本邦を 慕ふことは自然争ふへからさなものあり乃ち