東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト8

新板絵入伊勢物語 2巻 - 翻刻

新板絵入伊勢物語 2巻 - ページ 7

ページ: 7

翻刻

【右丁】 おはりのあわひの。うみづらを行に。なみのいとしろくたつを見て 《送り仮名:後撰》いとゞしく過行(すきゆく)かたの恋しきにうら山しくもかへるなみかな となんよめりける ㊇むかし。おとこ有けり。京やすみうかりけん。あつまのかたに行て。 すみ所もとむとて。友(とも)とする人。ひとりふたりして行けり。し なのゝくに。あさまのだけにけふりのたつをみて 《送り仮名:新古今》しなのなるあさまのだけに立けふりおちこち人のみやはとがめぬ ㊈昔。男有けり。其男。身をようなき物に思ひなして。京にはあら じ。あつまのかたに。すむべき国もとめにとて行けり。もとより友と する人。ひとりふたりしていきけり。道しれる人もなくて。まとひいき けり。三かはの国。八はしといふ所にいたりぬ。そこを八橋といひけるは。水行 川のくもでなれば。橋を八わたせるによりてなん。八橋といひける。其さはの ほとりの。木のかげにおりゐてかれいひくいけり。其 沢(さは)に。かきつばたいとおも 【左丁】 【挿絵】