翻刻
【みん翻と無関係に作ったものを転載しているため、ふりがなを欠く状態です】
うべをひろい来り。竹のさきにつらぬきて。時も社あれ元三
の早天に。洛中の家々にて。門の口へ。如鼓〳〵とさし出し。
御用心〳〵とてありき給ふ。皆人いまはしくて。門さしこめ
居けるより。今に正月三ヶ日は。門戸を鎖しける也。しかれ
ば一休を見まいらせ。或人のいへるは。御用心とは尤至極也。
いわひてもかざりても。終にはみな人かくのごとし。されども
世のならひにて。かくいわひよろこぶに。其むくつけなき
しやれかうべを。家々へ出さるゝ事は。御ちがいならずやと
申ければ。さればよわれもいはひて。此しやれかうべを
おの〳〵に見する也。めでたしといふこと。いかゞ心得けるぞ
や。むかし天照大神岩戸にこもり給ひしより。事おこり