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一休はなし(元禄十三) - 翻刻

一休はなし(元禄十三) - ページ 8

ページ: 8

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候ひし。扨は弥有難し。我ら一人して見るのみも 罪ふかし。梓に鏤て。夢の世わたる人々の煩悩の眠 さましと思ふ也と。人に語ければ。一休の御事は。狂雲 集にくはしくと。申もあへず狂雲をもとめてみれ ば。まことに御一代のたはぶれは残らぬそうなり。され 共其書は。もろこしのかたくな文のごとく書たれば 我も人もはぶしはつよけれ共。読くだく事ならず偏に 胡椒丸のみ也。風をひかぬ養生ばかりにては詮なし よし同し事にても。おぼしき事いはざれば腹ふく るゝわざ也。たとひ狂雲集には住吉の神なり共。 是を人に見せぬもいと口おし。扨かくあらはし侍る也      一休ばなし 巻之上 目録 一 一 休和尚(きうおしやう)いとけなき時(とき)旦那(だんな)とたはふれ問答(もんだう)の事【このはし渡るべからず】 二 同 師(し)の坊(ばう)につかへて。鯉(こい)をくひ給ふ事 三 一 休(きう)といふ名(な)の事 付 四 休居士(きうこじ)の事 四 蜷川新右衛門(になかわしんゑもん)はじめて一休にあふ事   付 哥少々 五 一休ならの薪(たきゞ)にて。百性の訴状(しじやう)書(かき)給ふ事 六 同 関(せき)の地蔵(じざう)くやうし給ふ事 七 同 閑居(かんきよ)し給ふを人々 不審(ふしん)する事