翻刻
【右丁】
一種
ねこまた《割書:江|戸》
ねこのて《割書:尾|州》
穂(ほ)長(なか)くして頭(さき)に四五丫(しこまた)を
なす物 西洋(をらんた)の商客(せうかく)持(も)ち
渡(わた)る華夷考(くはいかう)に曰く《振り仮名:似_二|ほう》
《振り仮名:鳳鳥之冠_一|てうのくわんににたり》食者(くろふもの)《振り仮名:多_レ力|ちからをほし》と
云々
【左丁】
一種
あかあわ《割書:勢|州》
しもかぶり《割書:江|戸》
苗葉(へうやう)小にして穂(ほ)も短(みしか)く
毛(け)なく実(み)赤色(あかいろ)なり
【十行一字目「鳳」、四字目「冠」は別の字の上から書いたように見える】
【十行下から一字目「と」は別の字の上から書いたように見える。国立公文書館デジタルアーカイブでは「之」(『本草図譜巻之41・42』コマ12 https://www.digital.archives.go.jp/img/4676182)。】
現代語訳
【右丁】
一種
ねこまた(江戸)
ねこのて(尾州)
穂が長くて先端に四つ五つの股を
なすもの。オランダの商人が持ち
渡った。華夷考に「鳳鳥の冠に
似たり。食べる者は力が多い」と
書いてある。
【左丁】
一種
あかあわ(勢州)
しもかぶり(江戸)
苗と葉が小さくて穂も短く、
毛がなく実は赤色である。
英語訳
【Right page】
One variety
Nekomata (Edo)
Nekonote (Bishū)
A type with long ears that form four or five forks
at the tip. Brought over by Dutch
merchants. The Kai-i-kō states: "It resembles
the crest of a phoenix bird. Those who eat it
gain much strength."
【Left page】
One variety
Aka-awa (Seshū)
Shimokaburi (Edo)
The seedlings and leaves are small, the ears are also short,
without hairs, and the seeds are red in color.