翻刻
【右頁】
《割書: |和漢三才図会湿草類 ̄ニ曰》
黄蜀葵(トロ〻)《割書:側金盞花| 俗云止呂呂》
《割書:唐音|ハアン シヨ カイ》
《割書:予環曰》
宗■【注】記 時珍カ説ニ紙ニ造ル
其花 旦(アシタ)ニ開キ午(ヒル)収(ヲサマ)リ暮ニ落ツ
此説ヨリ合ヘリ
《割書:本綱曰》
黄蜀葵(トロヽ)【左ルビ:カミノキ】《割書:サルゴマ|サルマメ》
【右下】
是 ̄ヲ諸画譜 ̄ニ秋葵トス
大和本草 ̄ニ此名ヲ記セス
予考 ̄ニ一品ナルベシ
【朱色四角囲み印】花艸
【左頁】
《割書: |多識扁隰草類【扁は編ヵ】 ̄ニ載テ曰》
黄蜀葵(ワウシヨクキ)
《割書:和|名》《割書:今按 ̄ニ土呂呂(トロ〻)造_レ紙者ノ|用_レ之画家 ̄ニ曰_二和宇連 ̄ト_一》
癸未南呂■【ネ+勿・初ヵ】三日
庭圃真筆
【注 ■は「一+氺+昍+大」・「奭」ヵ】
【文中の「桉」「按」は区別しづらい】
現代語訳
【右頁】
『和漢三才図会』湿草類に曰く
黄蜀葵(トロロ)側金盞花 俗に止呂呂と云う
唐音はハアン・シヨ・カイ
予環曰く
宗奭の記によると、時珍の説に紙に造る
その花は朝に開き昼に収まり暮れに落ちる
この説と合致している
『本綱』に曰く
黄蜀葵(トロロ)【紙の木】サルゴマ・サルマメ
【右下】
これを諸々の画譜では秋葵とする
『大和本草』にはこの名を記していない
私の考えでは一品であるべきだ
【朱色四角囲み印】花草
【左頁】
『多識編』隰草類に載せて曰く
黄蜀葵(オウショクキ)
和名 今按ずるに土呂呂(トロロ)、紙を造る者がこれを用い、画家は和宇連と曰う
癸未南呂初三日
庭圃真筆