翻刻
【右丁】
素馨(そけい)《割書:附|録》
#1
ヤスミニュムオドラ
チッシミュム羅甸
#2
琉球種(りうきうたね)文政年中(ふんせいねんちう)江戸(ゑと)へ来(きた)る小木(せうほく)
にて枝(ゑた)細(ほそ)く蔓(つる)の如(こと)し葉(は)は迎春花(けいしゆんくは)
に似(に)て薄(うす)く一 茎(けい)五葉(こやう)なり対生(たいせい)す夏(なつ)
より秋(あき)まて葉(は)の間(あいた)に五弁(いつへら)の白花(はくくは)を
開(ひら)く形(かたち)枹子花(くちなし)に似(に)て小く香気(かうき)
茉莉(まつり)より裂(はけ)し#3実(み)は竹米(たけのみ)に似(に)て
【左丁】
黒色(くろいろ)種(うゆ)れはよく生(せう)す寒(かん)を恐(おそ)
る冬(ふゆ)は窑(むろ)の中(なか)に蔵(さう)すべし正字(せいし)
通茗字(つうめいし)の註(ちう)に今(いま)広州素馨(かうしうそけい)
花(くは)#4或(あるいは)《振り仮名:作_二郡悉茗_一|なじんめいにつくる》#5叚成式(たんせいしき)又(また)曰(いはく)野(や)
悉蜜(しんみつ)《振り仮名:出_二払林波斯_一|ふつりんはしにいつ》#6花(はな)五出(こしゆつ)白色(はくしよく)
《振り仮名:不_レ結_レ実|みをむすはす》といふ是(これ)なり
一種 琉球(りうきう)わうばい
俗(そく)に木香花(もくかうくは)と呼(よ)ふ琉球(りうきう)より来(きた)ると云
枝幹(しかん)は素馨(そけい)に似(に)て夏(なつ)花(はな)族生(そくせい)す其(その)
形(かたち)迎春花(けいしゆんくは)に似(に)て花弁(はなへら)尖(とか)りて黄色(きいろ)
香気(かうき)なし盛京通志(せいけいつうし)に探春花(たんしゆんくは)と
云 是(これ)なり明(みん)の灌園草木識(くわんゑんさうもくし)に黄素(わうそ)
馨(けい)終年(しうねん)《振り仮名:有_レ花|はなあり》頗(すこふる)《振り仮名:似_二京師黄迎春_一|けいしわうけいしゆんににたり》
亦(また)《振り仮名:以_三花形似_二素馨_一|はなのかたちそけいににたりをもつて》得名(なをう)殊(ことに)《振り仮名:無_レ香|かうなき》
也(なり)と云
【版心の中央】琉球わうはい