翻刻
お古し置たる炭を惣躰へ/散(ち)らし入連
其上へ藁を掛連ば/暫時(ざんじ)尓燃立火氣
志づまりたる時間をおが須以前尓用意
し置たる厚紙張の障子へ一面尓繭越
並べ右箱爐の上へ揚夫より渋帋尓て
隙間なく蓋の如く尓なし火氣の洩
ぬやう尓しておむせば繭の内尓阿る/蛹(ぬし)ざは
〳〵と音するもの也其音の志川まる頃を
見合別の渋紙か又は筵抔へ静尓移し
飛ろけ置晴天を?て一両日も干貯へ
し此外尓まゆを/蒸(ふかし)仕法抔阿連と母
繭/執云(飛しけ)又は/汚染(にしみ)抔して悪し/末(春へ)長く
養蚕春る尓は右の道具は兼て用意
して急尓備ぬがよし炭火の上尓て