翻刻
是は去ル五日に我等三室雲八と同道にて見物し
たりとんと橋橋杭二三本見へたり橋共皆落申候
故とんと橋の水の落口にて一銭宛取渡有大分
之乗入にて水は早し少の内なから船あやふく候但
武士不取也
一小日向筋にて龍慶橋の近辺市兵衛がんぎの
川端右の辺関口水道町改代町古河町牛
天神の下辺に人多く死したる由風聞人口也
聢とは不知也殊之外隠し候と申沙汰也
一高田馬場の下南蔵院の際の高き橋は無恙候
水は大分田圃へ湛へ海のことくの由爰にて渡し守
出て雑司谷参詣の男女に価を取肩に負ひ
て渡し候と人の咄也
一扨一橋之内戸田山城守殿門前御堀と一ツに水
高サ五尺余も上りたりと承る七つ過暮前之
水也大手の橋も水一昼にて下馬之内腰丈
にて下乗橋も板は見えさる由百人組之
御番所前は膝節丈にて候由松波甚兵衛言る