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コレクション: STAGE4

享保十三年江戸洪水記 - 翻刻

享保十三年江戸洪水記 - ページ 21

ページ: 21

翻刻

 事も前代未聞なり 一小日向筋之内堀向の屋敷の内とは舎弟不届  仁に而牢を作り押込置候所水急に押来テ  家内皆退たるに彼牢舎に牢内に居ら  れたるに水にて牢も動きし程に彼仁牢の  屋根を押破り牢ゟ抜出又うろたへて跡に  残りたる女壱人門番なと都合三四人を助け  たるよし承る扨不届仁流残りたる物共を  拾ひ集め翌日不残百金買に売たる義人    の咄也人をも助け又流残物を早く売たる  機転は能かれとも兎角生れ付たる悪心は止まぬ  ものと見えたり彼仁兄に恨み申すは我にいかな  る悪人也とも捨殺しに被成候事は近頃むこき  被成かたと怨み被申候由是は尤なる事也 一今度の水市ヶ谷田町ゟ水道橋の際石川  丹波守殿長屋の石垣門の際ゟ水戸の御屋形打  之御堀の上一面北の春日町町家の前水八九尺  或は一丈程堀も平地もひとつに成り土手は