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コレクション: STAGE4

享保十三年江戸洪水記 - 翻刻

享保十三年江戸洪水記 - ページ 23

ページ: 23

翻刻

 にて先津久戸まて退き雨は強し大風にて  はあり下よりは水かさ増丹波殿もひとしほ  里に濡られ夫ゟ元方御納戸町條塚市太夫と  いふ同心方へゆる〳〵被参候市太夫方へ退れ候  縁は市太夫弟津右衛門といふ者丹州の中小性  勤居れる縁也 丹波守殿 濡しよほたれたる  を見て市太夫御笑止なる儀第一御心え可被成  候とて酒なと出し吸物を出し小袖を召替  られましきやと申けれは丹波守殿夫は過分    貸候へとて市太夫か小袖羽織共に差替られたりと  市太夫直に我等と雲八へ物語也諸道具を尋候  得は其沙汰は参らす命から〳〵にて家中  にも少し溺死有之よし承はり候と申候又市太夫  いへるは何共笑止千万御痛間敷と申候由其後  外にて承候へは結構なる道具も皆水にひた  り掛ものなとは箱の内にてころ〳〵に糊離  れ候由承候茶入茶碗の内へも水いり袋も  みちんに成候由又去ル方茶入を桐のやらう