みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE4

享保十三年江戸洪水記 - 翻刻

享保十三年江戸洪水記 - ページ 25

ページ: 25

翻刻

 何も咄なり手廻して早く梁や棟木へ釣上ら  れしはよし扨持て出て差上のけられしは  残り候腰にさしたるさへ水腰より上え着たれ  はさやの内水入鞘破れ即時に錆出候也  柄なとも糸のめへ泥はいり日にほし候へは泥  糸にて中々指料には成り不申具足も  糸泥に成り干ても糸の目へ泥入り尤かぶと  其外小道具共に方々ぬりも漆はげ中  〳〵始終あの通にて置れましくと承り候    糸の色は皆さめ申候衣服は色の物は皆さめ  外へ色うつり綿へも泥しみこみあしき匂して  何のやくにも不立由也土蔵は土落腰まき  のしつくひぬりの土蔵さへ土みな落つふれ  たり佐野六右衛門咄にて承り候家々は壁  落板敷はね上り家共大かたならすひづみ  たり雪隠も井戸もせなも皆一ツに成り  其水家に一はいに軒へ着たれは書物なとは  一ツにかたまり大切の御用書物なとへも水入