翻刻
たり戸田忠兵衛なとも大事の帳水に入同役仙
波弥市郎方へ取寄せ押をかけ絞り上そろ〳〵
へぎ候由弥市郎物語也紙を承へは大かた
美濃紙也みの紙故へけたり外の紙は
文字うつり破るゝ物也夫にへがしやう
有之弥市郎へ教申候夫も日がら立かわき
かたまりては難成也忠兵も命から〳〵
にてこれも屋根を切破りてやねへ上り
其後助舟来り漸助り候よし弥市郎
物語也大切なる家々代々先祖書御朱印
等も其秘密の書物古筆結構の哥書
書跡掛物絵賛なと長持也棚に置たる
分ハ悉く皆水入たり今度の水は書籍
なと水にて紙こはばり泥落すして中々
やくに立さうも無之よし味噌香の物
桶の内へもかの不浄水押込当分火も
焼れぬ由也古き書物なとはほしても
古もげほろ〳〵に成たる由聞申候此日いかなる