翻刻
紅葉山の崩たる所え土五千坪程入れ候と破
損方之衆直咄にて聞申候
一目白不動之山崩れ上水へ打込水道みぢん
に成水溜り依之下町筋小川町筋上水を
請て朝夕くらしたる人民武士かた町人共に大
難義に及ひ水にかつへたり依之桜井庄之助
神保四郎右衛門道奉行見分して諸人難義に
及候段一刻も早く土をあけ上水通り候やうに
被 仰付候様にと申上候土は町方ゟのけ申候間
取のけ候やう町奉行え被仰付被下候へと申上れ
とも埒明不申由被申候箱水道は公儀の御
普請也水道橋の際の箱水道は最初
にも書たり通り押破みちんに成たる也
一上水潰れ水あふれ出て目白したの田の中
たんぼへ押出今以たんほは海の如くにてやゝも
すれは改代町へ水出んとする様子也此以後
とても上水あふれ候内は大通ふりたらは
小日向へは水押出し可申と諸人申によつて