翻刻
幅二十間竪も二十間計御堀之内へ押
出し申事不審也御堀水迄も堀際の高サ
漸一間計り可有之惣て高みゟ下へ崩込む
事は有さうなるもの也田町通往還留り
候町屋之際ゟ御堀まて向ふへ廿間計押
破りたり是は考みるに去年より市谷御
堀浚の後三尺はかりの小土手を御堀の渕
に牛込より四谷御門前まて出来たり芝を
植付りつはになりたれとも水ぬきを附
さりし故雨降の後いつとても小土手の際に
水溜り常住しつけし故蚊蚓螻土龍土
鼠等其外小虫とも土の内に住居をなし
穴を彫明其内を水通り水道つきくつ
ろき居たる所に二日の大水に押破れ平
地と申事もなく存之外なる所とも押破たる
ものと見ゆ扨は小土手か害に成だると思はる
されは千町の堤も小虫の穴より破るとはかやうの
事にも有やらん人の行跡も是に等し小悪