翻刻
【右帖】
【枠内】三戦神之像(さんせんじんのざう)
【右帖右下】弓矢(ゆみや)打物鉾(うちものほこ)はやわざを守(まも)り給ふ神也
団(うちは)は大将軍配(たいしやうぐんばい)之(の)器物也(うつわものなり)
【右帖左上】
陽炎(やうゑん)に
大/事(じ)
あり
【右帖左下】
豪豕(やまぶた)
棘豕(いばらぶた)
玄猪(おいのこ)
色灰黒(いろはいくろ)也
野猪(ゐのしゝ)に非(あら)ず豕(ぶた)也
【左帖】
【上部】
経津主像(ふつぬしのざう)
武甕槌像(たけみかづちのざう)
【同下部】
【枠内】本朝武神(ほんてうぶじん)
神代書(じんだいのしよ)に天御神(あまつおんがみ)
天孫(てんそん)を豊葦原(とよあしはら)の
中津国(なかつくに)に降(くださん)と欲(し給ふ)とき天稚彦(あめわかひこ)に勅(ちょくし)
曰(のたまはく)中津国に横思神(あしきかみ)有/汝(なんぢ)先(まづ)往(ゆき)て残賊(ちはやふる)
強暴不順神(きゃうぼうまつろはぬかみ)を平(たいらげ)よと曰(のたまひ)てすなわち
弓矢(ゆみや)を給ふ天稚彦(あめわかひこ)勅(ちょく)を受(うけ)て降(くだり)ける
が不忠(ふちう)にして国神(くにつかみ)の女(むすめ)を娶(めとり)て国を押(おゝ)
領(れう)せんと欲(おもひ)不来報間(かへりことまうさゞること)八年に及(およ)ぶ果(はたし)て
天(あま)の返矢(かへしや)に中(あた)り立(たちどころに)死(し)す。其(中略)後/将(しやう)を撰(ゑらん)で
経津主(ふつぬし)の神(かみ)に将軍(しやうぐん)の勅(みことのり)ある時/武甕槌(たけみかづち)の
神/進(すゝん)て曰(まうさく)唯(たゞ)経津主(ふつぬしの)神/独(ひとり)丈夫(ますらお)にして吾(われ)は
丈夫にあらずや其 辞(ことば)■(いさぎよ)し故(かるがゆへ)に配(そへ)【別本による】て
降(くだ)し給ふ二神/授(さづけ)玉ふ天(あま)の広矛(ひろほこ)を以(も[つ])て
諸(もろ〳〵)の不順神鬼(まつろはぬかんたち)をこと〴〵く平(たいらげ)たまふ
是/本朝(ほんてう)武将(ぶしやう)のはじめなり
【早稲田大学図書館蔵の別本参照 https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko06/bunko06_01293/bunko06_01293_0002/bunko06_01293_0002.pdf】