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コレクション: STAGE5

凶荒図録 完 - 翻刻

凶荒図録 完 - ページ 11

ページ: 11

翻刻

天保(てんほ)七 申年(さるとし)は甚(はなはだ)しき 凶歳(きようさい)にて翌酉年(よくとりとし)の春(はる)は 下民(かみん)の困窮(こんきう)いふばかりなく 何(いづ)れの市街村落(しがいそんらく)にも 餓死行斃(がしゆきだを)れのあらざるは なかりけり此時(このとき)に 当(あた)りて官(かみ)よりは 名古屋(なごや)広小路(ひろこうぢ)に 施行小屋(せぎやうごや)を 設(まう)け粥(かゆ)を焚(た)き 出(いだ)し或(ある)ひは 米(こめ)を施(ほどこ)されたり 又 市中(しちう)の 慈善家(じぜんか)は 夫々申合(それ〳〵まをしあ)ひ 金(かね)を集(あつ)めて 桜(さくら)の町天神(ちやうてんじん) 社(しや)の境内(けいだい)に 於(おい)て銭(ぜに)を施(ほどこ)し 窮民(きうみん)を救(すく)ひたり