みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

肥前國島原領普賢山大変記 完 - 翻刻

肥前國島原領普賢山大変記 完 - ページ 11

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父病用の留守ハ隣家の小児と交わり遊ひ当年 三年になりけるが勢丈も大く五六年計に見へ其 智恵ハ大人も及ハさるはかりなれハ近辺の人驚き 此もの成長セハいか成ものにならん母ハ龍女と聞クあ たへし玉ハいか成玉にや伝へたり昔の四郎時貞か 如き切支丹抔ハ企ましやと評ハン高く公儀へ洩 聞へ其玉を差上御覧に入へしと仰付られけ れ共小児決して放さず玉を抱きて遁けるを 追付奪取公儀へさし上しかハ小児ハ飢に及ひ昼夜 泣明し泣暮しける故父玄順小児飢死仕候間何 とそ玉を御返し下され候様にと頼けれ共返し給 わすいか様拒か母と云ひ其子の様子奇異也若 成長せハ怪敷事仕出さんハ必定也一向只今死刑 に処セらるへしと御評義有て死刑に行われ父 玄順ハ怪しき女を娶し迚追放せられけり此事 御構にも洩聞へ侍妾ハ玄順か一子死刑に行ハれ しを深く不便ニ思ハれ絶入はかり歎き給ひけ る忠恕公仰けるハ御身か構ひニ洩さる事弥深く歎 けるこそ笑止なれと宜ひければいやとよ此小児 の殺されし事のみならす乍恐能思召給へ国守 領主たる人ハ民を深く恵み罪有者にても少し 申分立なば赦しなためさセ給ふへきに此小児