みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

肥前國島原領普賢山大変記 完 - 翻刻

肥前國島原領普賢山大変記 完 - ページ 8

ページ: 8

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我ハ去ル方の者に候か我思由の人有て誘ひ出されしか 早すさられ親里へ帰るも恥かしく候とさめ〳〵と 泣きける其粧ひ芙蓉の柳面をおひ又あるへくもなくあ てやかに見へけれは夫は御痛わしくこそ御親達に まみへ給ハんも面目なく思召シなん暫く我方へ誘引申御 親御へも折を見合せ御引合可申といへは嬉しき仰 を承るもの哉名染もなき人の哀み給ふ事の返す かへすも嬉しくこそ便なき身兎も角も身を任せ参 らせ候能きに御計ひ下されよと云弥三右衛門是ハして やつたり長﨑丸山ニ連行バ捨ても五十両ハ手の内也 能ひ鳥かかゝつたと心に悦ひ急き我家へ連帰り ける角て其比領主忠恕公此所ニ猟を仕給ふ花村半 右衛門と云近習煙草を飲んと此家に立寄しニ十七 八計なる無双の美女居たりしかハ半右衛門そゝろニ見とれ しか主に向ひ是は其方か妹か娘かと尋しニ我等娘ニ 候と答ふ半右衛門ハ名残おしけニ立出主人昼休の節か くの由申上けしか兼而色欲深き主殿頭見ぬ恋ニ 心うかれ夫ハ一目見たきものをと宣ふ半右衛門夫は 安き御事に候御近習の者共か羽織を召替られ 御供人の如く遊ハし御煙草召上らるゝ振ニて立入 らせ給ひ御覧候へかしと申上しかは急き彼家へ 立入らせ給ふ御覧有に双なき美女なりしかハ御心