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コレクション: 愛知県豊橋市関連資料

三河国古跡考 - 翻刻

三河国古跡考 - ページ 69

ページ: 69

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【右丁】 事も見ゆれば。偽書(イツハリブミ)ならむと云ふ人もあれど。然(シカ)すがに。昔の物なれば。 よく採(トリ)り【送り仮名が重複】撰(エラバ)むには珍重(メデ)たき籍(フミ)なりかし。といはれたり。  こは伴信友主の説をも採(トリ)て。いと長き考説なるを此には要(ムネ)  とある事を摘出て記せり委くは本書に就きて見るべし さて此三川なるも八名宝飫両郡のみ在れとこれも残欠(カケノコリ)【缼】て二 ̄タ郡 ともに全き物には非ず異本三四部を得て此校せつれと。いたく 異(コト)なるはなしされと挙母記といふ書に。《割書:此書挙母 ̄ノ杉本 ̄ノ福敬と|いふ人の所蔵なり。》往古 挙母 ̄ト云 ̄ル文字始は風土記 ̄ニ云昔年三河 ̄ノ国衣川 ̄ノ水上ヨリ。美(ウツ)シキ【「本のマヽ」と挿入文有り】鴨(カモノ) 子一羽 游(オヨギ)【「淤」は誤記】下ル又水下ヨリ母鳥一羽游【「淤」は誤記】行テ近ヅクト見エシ程ニ子鴨 ̄ノ愛シ 頓テ翅(ツバサ)【「趐」は誤記】ノ内ニ抱キテ。汀 ̄ノ森 ̄ニ入ルト見エシガ。忽然トシテ神ト顕ハレ有カタキ託宣 【左丁】 有テ。後ニ母鳥遥 ̄ニ天ヘ上ルト見エシ。此 ̄ノ故 ̄ニ挙母ト云。其 ̄ノ後此処 ̄ニ社ヲ造営シ 鳥居ヲ建テ。児守明神ト崇奉ル。祭礼九月十九日也是ハ鴨ハ九月 十九日始テ豊年 ̄ノ方ヘワタル物ナレバ也。此 ̄ノ辺ヲ加茂郡ト名(ナヅ)クル初トカヤ。 《割書:按 ̄ニ是迄風土記 ̄ノ文なるべし。されと挙母の字義を解る。|後世の俗意(サトビ)なれば。決(ウツナ)く総国風土記の文なるべし。》川下 ̄ニ鴛鴨(ヲシカモ)村川上 ̄ニ鴛 沢村アレモ此イハレナラムカとあり。また元禄の年間(コロ)。度会【會】 ̄ノ直方の。大木大 明神の事を考 ̄ヘ記せる文書(モノ)に《割書:大木村 ̄ノ冨田 ̄ノ|■信 所蔵(モテリ)。》大木食 ̄ノ命。御母ハ出雲色 多利姫。三河風土記 ̄ニ アリ。など見えたりかゝれば其頃はかゝる異(コト) 本も有しにこそ。いかで〳〵得まほしと其 ̄ノ本 ̄ツ書ありやとかの両(フタ)氏から たづねつれど。ふつう知れされば今は其 ̄ノ本ともの出なむをも待あへ ずて。かく愚(オロカ)なる考 ̄ヘ をものしつるになも【「れ」の右横に「も」と朱で傍記】そは其 ̄ノ本とも得たらむ時つ               風土記考  五