翻刻
諸書に著(あらは)す所の図は天を九|重(ぢう)に設(もふけ)て先(まづ)月の天を始として水星
天金星天日|曜(よう)天火星天木星天土星天|恒星(ごうせい)天|宗動(そうとう)
天と一|曜(よう)に各(おの〳〵)一天を定て其|高低(たかひく)を知らしむ然れとも金水の
二星に至て曽(かつ)て其|理(り)に当(あた)らす抑(そも〳〵)金水の二星は日輪を軸(しんぎ)と
して各|旋(めぐ)る所の游輪(ゆうりん)あり故に日より高(たか)き事あり又|低(ひく)き事あり
て定位(さだまり)なし右之図より考見るべし金水二星定理|自明(おのつからあきらか)なり
日月五星之周天
大陽 三百六十五日廿五刻にして西より東へ一周ス
故に宗天の度数を三百六十五度廿五分と定たるもの也
大陰 二十七日三十一刻にして西より東へ一周ス
金星 四十八|度(ど)之|游輪(ゆうりん)あり此輪を五百八十三日を以て一周ス
然とも日を軸にして廻(めぐ)る故に天を一周する事日と同断也
水星 二十四度の游輪あり此輪を百十五日を以て一周ス
然とも日を軸にして廻る故に天を一周する事日と同断也
火星 壱歳三百廿一日九十三刻にして西より東へ一周ス
木星 十一歳三百十三日七十刻にして西より東へ一周ス
土星 廿九歳一百五十五日二十五刻にして西より東へ一周ス
廿八宿 凡二万七千歳にして西より東へ一周ス
宗動天 下諸天を率巡(ひきめぐ)リて一日一夜にして東より西へ一周ス