翻刻
十二支ともに是に順(じゆん)して定るなり
天は地を正中にして東より西へ十二時の間に一周(ひとめぐり)す故に日も
十二時の間に天に附(つき)て一周す三百六十五度を十二時に割(われ)ば
一時は凡三十|度(ど)なり天之一度を北に移(うつ)せば一度は凡三十里也
故に日は一時の間に地の九百里を行く人も又一時之間に九百
里つゝ西へ西へと行けば年中日の暮(くる)る事なし十二時の間に
地球(ちきう)を旋(めぐ)りて東の方より原(もと)の国に復(かへ)るなり凡此理を以て
考(かんが)へ知るべし尤地の度分(どぶん)の里数(りすう)は国によつて大に違(ちが)ひ
あり経緯(けいゐ)ともに赤道に近(ちか)き程(ほど)度分|広(ひろ)し又南極に近き程(ほど)
度分狭(どぶんせば)し三十里を経(へ)て一度に当(あた)るは正帯中央(しやうたいちうわう)の地(ち)なり
【図 外周から内へ翻刻】
宗動天 恒星天 土 木 火 金 日 水 月 地
天は廿八宿を以て体(たい)とす
南極北極(なんきよくほくきよく)を車の軸(しんぎ)の
如くにして東より西へ一
昼夜の間に一周(ひとめぐり)ス又日月
五星は天に逆(さか)ふて西より
東へ廻(めぐ)る然とも天の旋(めく)る
事は早(はや)き故にやはり日月
五星ともに天に順(したが)ひて
東より西へ行くなり