翻刻
合朔之解
日月一昼夜の平行(へいげう)日は一日に一|度(と)を行(ゆ)き月は一日に十三度三十六分
有奇(ゆうき)を行く廿九日五十三刻を経(へ)て月|運旋(うんせん)して又日に追附(おいつき)て会(くはい)
朔(さく)す是則一ケ月也大小の月の割(わり)も是より出る譬は三百六十五町
廿五間《割書:是町法百間|のたとへなり》まはり池(いけ)の堤(つゝみ)を足(あし)の早きと遅(おそ)きとたへずめぐるが如し
日は一昼夜の間に一町を行き月は一昼夜の間に十三町三十六間を
行く如此日々巡リ行ケは日数廿九日五十三刻を経て月一周して
又跡より日々追附会す是則|次(つき)の合朔(かうさく)也又是より初て右の
如く次第ニ運(はこ)び行ケは年中の合朔|自然(しぜん)ニ知るゝ也猶毎月之大
小を考るものは追而此後篇にくはしくあらはす
日月平行図
幷合朔
【図 外周から内周へ十二時の位置より時計回りに翻刻】
参觜 畢 昴 胃 婁 奎 壁 室 危 虚 女 牛 斗 箕 尾 心
房 氐 亢 角 軫 翼 張 星 柳 鬼 井
合朔 望 合朔
此間 十三度余 【図の長針・短針】月 日
日は一日ニ一|度(と)つゝ東へはこび月は
一日ニ十三度三十六分つゝ東へはこぶ
なり尤月の一日分は一ト間ニ十三度
余の切りを以てしるすゆへ一日に
此一ト間つゝをはこぶ也如此はこび
ゆけば廿九日余を経(へ)て則日月
会(くはい)するなり譬は初(はしめ)の朔井(さぃせい)
宿(しゆく)の初度(しよど)ニあれは次(つぎ)の朔(さく)井宿
の二十九度五十三分ニありて合朔(かうさく)
する也余は倣之(これにならふ)但し月日に
おくるゝ時は大の月也又月日に
先(さき)たつ時は小の月なり
日の道は【■□の連結した方形の図形】此印黒白を二度
つゝと定メて繰(く)るなり