翻刻
あしくて。生(せう)ずる病(やまひ)。痼疾(こしつ)と成て
年(とし)久(ひさ)しく。針(はり)灸(きう)薬(くすり)餌(まかない)の功(こう)な
き。病(やまひ)を治(ぢ)す。気血(きけつ)和(くは)して。
積気(しやくき)疝気(せんき)等(とう)の。治(ぢ)する事。
明白(めいはく)なる。道理(だうり)なれども。弁(わきま)え
ざる。医人(ゐじん)も多(をゝ)しとかや。
婦人(ふじん)の経病(けいびやう)。帯下(たいげ)を治す。よ
つて子(こ)なき女。湯治(たうぢ)の後。懐(くわい)
妊(にん)すること多(をゝ)し。|攝州(せつしう)|有馬(ありま)。
|作州(さくしう)|湯原(ゆはら)。|紀州(きしう)|龍神(りうじん)|等(とう)の。
湯も。|相応(さうおう)に功あれども。此湯
に|及(およ)ばず。|唯(ただ)此あらゆを。|日本(につほん)
|最上至極(さいじやうしごく)とす
○ 湯 |浴法(いりやう)
|先(まづ)湯ふねに|臨(のぞみ)て。|其板間(そのいたま)を。
湯にて|温(あたゝ)め。|安座(あんざ)して。ひしやく
をもつて。湯を汲み。|両肩腹(りやうかたはら)
|背(せなか)に|能(よく)かけて。扨(さて)|顔(かほ)を洗(あら)ふ。い
かにも。気(き)をゆたかにすること。
小児の水あそびする|如(ごと)くして
後(のち)。湯の中につかり。体(たい)をあたゝ
め|上(あが)り又|本(もと)の所に。|安座(あんざ)し。湯
をかる事|初(はじめ)のごとし。|如此(かくのごとく)して。
湯の中につかる|事(こと)。一二|度(ど)にて