翻刻
一日に。二|度(ど)つゝ。出すをいふ。但
油(あぶら)は客(きやく)の手前(てまえ)にて調(とゝの)へ。茶(ちや)
は宿より出す也。若(もし)一|種(しゆ)望(のぞみ)
の時は。自分に調て。宿へ頼(たのみ)て
よし
座敷代(ざしきだい)一廻り。三匁の外。
又壱匁五分たき出し代也。
都合(つがふ)一廻り四匁五分。湯口
の札のごとし。勿論(もちろん)自分世
帯に。する時は。座敷代。
三匁ばかりなり
幕(まく)湯《割書:大幕(おゝまく)留切(とめきり)幕(まく)|代ふ同あり尋べし》
入込(いりごみ)にては。人おしをふて。お
もふやうにいられず。心さは
がし。殊更(ことさら)身(み)に痛(いたみ)所(しよ)ある人
など。甚(はなはだ)難義(なんぎ)なり。必(かなら)ず。
幕湯(まくゆ)にすべし。幕湯に
すれば。湯女(ゆな)人をほどよく
入て。其上をふせぎて。入らし
めず。よつて内せらず。入に心
よし。幕湯一日二三度つゝ。
湯女よびに来る。幕代
一座敷(ひとざしき)。一廻り六匁つゝ人数(にんじゆ)
の多少(たせう)によらず。幕湯に入