翻刻
|灯(ひ)をとぼし。男女を|左右(さゆう)に
|分(わ)け。|湯女(ゆな)|是(これ)を|制(せい)して。かく
また。|大体(たいてい)此湯の|功能(かうのふ)。|経絡(けいらく)
|筋骨(すじほね)の|間(あいだ)の|滞(とどこをり)を|通(つう)じ。五
|体(たい)を|温(あたた)め。|気血(きけつ)を|巡(めぐ)らす。|故(ゆへ)に
|胎毒(たいどく)|瘡毒(さうどく)などは。|自然(じねん)に
|其毒(そのどく)|追(おいいだ)し。|瘡(くさ)を|生(せう)ず。|悪(を)
|血(けつ)|切疵(きりきづ)などは。|其(その)所うみつい
へて。|後(のち)|癒(い)ゆ。よつて。一|旦(たん)|難(なん)
|義(ぎ)|成(なる)事あれど。足|温(あたた)め|巡(めぐ)ら
す|故(ゆへ)なれば。|終(つい)に|病(やまひ)の|根(ね)を
ぬく。吉相(きつさう)なりと。|合点(がてん)す
べし。此の|道理(だうり)を|考(かんが)へ。|気長(きなが)
く入るに|従(したが)ひ。|漸々(ぜんぜん)|巡(めぐ)りて。
|中(うち)の|毒気(どくき)|出尽(いでつき)ぬれば。其
|種物(しゆもの)|其病(そのやまひ)。|自然(じねん)にいゆると
しるべし
|中(なか)の|湯(ゆ) 一名かせ湯
あら湯の|左(ひだり)にならびて有。
あしき|匂(にほ)ひ有て。ぬるし。
|礜石湯(はんせきたう)といふ物にて。|性(せう)
|冷(れい)なるゆへ。|腫物(しゆもつ)|切疵(きりきず)の|類(るい)。
|先(まづ)|癒(いや)す事。|妙(めう)なり。よつて。
|瘡湯(かさゆ)ともいふ。一|旦(たん)いやす|故(ゆへ)。