東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 5 江戸名所図会

江戸名所図会 20巻 巻之19 - 翻刻

江戸名所図会 20巻 巻之19 - ページ 31

ページ: 31

翻刻

葛西(かさい)の辺(あたり)は人家(しんか)の後(こう) 園(ゑん)あるは圃(はたけ)畔(あせ)にも 悉(こと〳〵)く四季(しき)の草花(さうくわ)を 植(うゑ)並(なみ)はへるかゆゑに 芳香(はうかう)常(つね)に馥郁(ふくいく)たり 土人(としん)開花(かいくわ)の時(とき)を待(まち) 得(え)てこれを刈取(かりとり) 大江戸の市街(いちまち)なる 花戸(はなや)に出して  鬻(ひさく)事もつとも    夥(おひたゝ)し

現代語訳

葛西の辺りでは、人家の裏庭にも畑の畦道にも、すべて四季の草花を植え並べているため、芳しい香りが常に立ち込めている。土地の人々は花の開花時期を待って、これを刈り取り、大江戸の市街地にある花屋に出して売ることが非常に盛んである。

英語訳

In the area of Kasai, people plant seasonal flowers and plants in their backyard gardens and along the edges of their fields throughout the four seasons, so fragrant aromas constantly fill the air. The local people wait for the flowering season, harvest these flowers, and bring them to flower shops in the streets of Edo to sell them - this practice is extremely flourishing.