翻刻
老若男女(らうにやくなんによ)にける足(あし)がる丁(まと)もよこよたて
よとらんかんばしの大手(おゝて)御門(こもん)はみぢんにくずれ矢倉(やぐら)
二ヶ所(しよ)はゆりたをされてぢしんます〳〵きびしくあ
れば当所(とうしょ)名物(めいぶつ)八ツむねつくり名代とらやのういろうみせ
もさてもむざんにゆりつぶされていへの下より火(ひ)はもへ
上り天(てん)をつらぬく大火(たいくわ)となればなをもそうとう大方(おゝかた)
ならずおとのさたよりおてあてなさる人(にん)ず足がる
ゆく人はじめ大手(おゝて)さきまでしゆつやくあれど神(かみ)も
およばぬ天(てん)さいなればさらにしかたはあらおそろしさヤンレエゝ
〽なをもサエゝはげしき 下
地(ぢ)しんのさはぎ
ぜうるまち〳〵
火はもへあがりかぢよぢしんと
うろたへ まはりなかに
あわれは目(め)も当(あて)
二子 られずくわんぜなき子が
山 地にゆくこまれさもかなしと
その母(はは)おやがすがりよらんとする