Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション4

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 5340 (1) - 翻刻

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 5340 (1) - ページ 67

ページ: 67

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されとついたちの御よそひとてわさと 侍めるをはしたなう【ぶしつけに】はえかへし侍らすひ とりひきこめ侍らむも人の御心たかひ侍へ けれは御らんせさせてこそはときこゆれはひ きこめられなむはからかりなまし【つらいだろう】袖まきほ さむ人【注】もなき身にいとうれしき心さしに て(こ) そはとのたまひてことに【特に】ものいはれ給はす さてもあさましの【あきれた】くちつき やこれこそはてつからの御事のかきりなめれ侍従こそと りなをすへかめれまたふて【筆】のしりとる 【注 袖枕干す人=涙にぬれた袖を枕に共寝して、自然にかわかしてくれる人】

現代語訳

「しかし、ついたち(月の初め)のお装いとしてわざわざお送りくださったものを、無作法にお返しするわけにもいかず、一人でしまい込んでおくのも、お相手の方のお心に背くことになりましょうから、ご覧になってからということで」と申し上げると、「しまい込まれてしまうのはつらいことでしょう。涙に濡れた袖を枕に共寝して乾かしてくれる人もいない身には、とても嬉しいお心遣いで」とおっしゃって、特に何もお言いにならない。 「それにしても、なんとあきれた文体でしょうか。これこそまさに手ずからお書きになったお手紙の限りでございましょう。侍従が手直しをするべきだったのでしょう。また筆の持ち方を知る」

英語訳

"However, since this was specially sent as New Year's attire, it would be rude to return it carelessly, and keeping it hidden away by myself would go against the sender's intentions, so please look at it first," she said. "Being locked away would indeed be painful. For someone like me who has no one to share a pillow and naturally dry my tear-soaked sleeves, this is a most welcome gesture of affection," he said, and spoke no further on the matter. "Even so, what an astonishing writing style this is! This must surely be the extent of what she can write with her own hand. The lady-in-waiting should have corrected it. And someone who knows how to hold a brush properly..."