産業史料を翻刻!

コレクション: 養蚕の書

養蚕秘録 3巻. [3] - 翻刻

養蚕秘録 3巻. [3] - ページ 12

ページ: 12

翻刻

助(たす)かるまじき命(いのち)ならば此 飯(めし)壱ツ喰(く)ひたりとも幾日(いくか)の餓(うへ)をか忍(しのが)ん所詮(しよせん)此飯 彼(かれ)に 与(あた)へずして死(し)せば恨みん事も不便(ふびん)なりと終(つひ)に金子とかへにける彼(かの)もの大き に悦び斯(かく)同じ木に登(のぼ)り助(たす)けを得(う)るもさせる因縁(いんゑん)にやあらん今は死(しす)とも 恨(うらみ)なし神仏の加護(かご)にて二人が命助りなば行末(ゆくすへ)長(なが)く懇意(こんゐ)にせばやと 悦びけるかくて漸(やう〳〵)四五日めに水も引しかば二人とも不思議(ふしぎ)の命助り帰(かへ)りける 爰(こゝ)をもって食(しよく)の大切(たいせつ)なることを常々(つね〴〵)かんがへ知(し)るべし乱国(らんごく)の時には茶漬(ちやづけ)壱ぱい 何程の価(あたひ)を出しても売者(うるもの)有まじ強驕(がうけう)のものは恣(ほしひまゝ)に民家(みんか)におし入り 金銀 財宝(ざいほう)を奪(うば)ひ衣服(ゐふく)をはぎ取など恐(おそろ)しきこといふ斗(ばかり)なし然(しかれ)れば今 太平(たいへい)の国恩(こくおん)を思ひ如何(いか)なる麁食(そしい)をもおろそかに思ふべからず   或(ある)人の句(く)に       業平(なりひら)も飯(めし)喰(く)ふてからかきつばた 鶯-歌燕-舞 畫-梁東 桑-柘含_レ雲 動_二女-工_一 撫_レ景皃成 花笑_レ日 踏_レ青歩学 柳揺_レ風 繅_レ盆糸献 今-朝白 視_レ簿燈挑 昨-夜紅 不_二獨一-家 胡-老暖_一 我-来還 擬_レ貢_二王-公_一