茨城大学図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: 大高氏記録

巻3 無題(日記帳) - 翻刻

巻3 無題(日記帳) - ページ 69

ページ: 69

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 而損し所多く其外神社仏閣潰損し多両国并  回向院少々損し亀戸天神五百羅かん本所竪  川通潰家多し同刻所々少しツヽ出火有之候  へ共大雨にて消る其外町家板家之分不残吹  飛し野宿候もの数しらす前代見聞之事ニ而  目もあてられぬ次第なりやう〳〵八ツ時過  よりおだやかに相成諸人安堵のおもひをな  す猶追々くわしき事ハ調可申候    辰七月廿八日            箱館奉行                竹内下野守            | (同 ) 堀 織部正            | (同 ) 村垣与三郎  蝦夷地御開之儀ハ不容易御大業に有之殊更  魯西亜ニ接境之地北門之鎖鑰御大切之辺陲  ニ付此度箱館奉行三人役々被 仰付候間壱  人ハ当地ニ罷在両人ハ彼地ニ在勤右之内申  合壱人ツヽ蝦夷地惣体巡撫致し夏分ハ北蝦  夷地へも渡海暫時張在御取締向取計其余墾  田を始産物取開方等一向申談十分ニ世話致

現代語訳

により損失した場所が多く、その他神社仏閣の潰れや損失も多く、両国並びに回向院は少々損失し、亀戸天神、五百羅漢、本所竪川通りは潰れた家が多くありました。同刻、所々で少しずつ出火がありましたが、大雨により消えました。その他町家や板家の分は残らず吹き飛び、野宿する者の数は知れません。前代未聞の出来事で、目も当てられない次第でした。ようやく八つ時過ぎより穏やかになり、諸人は安堵の思いを抱きました。なお追々詳しいことは調べて申し上げます。 辰七月二十八日 箱館奉行 竹内下野守 同 堀織部正 同 村垣与三郎 蝦夷地御開拓の件は容易ではない御大業であり、殊更ロシアに接境する地で北門の鎖鑰として御大切な辺境であるため、この度箱館奉行三人の役々を仰せ付けられました。一人は当地に罷り在り、両人は彼地に在勤し、右の内申し合わせて一人ずつ蝦夷地総体を巡撫し、夏分は北蝦夷地へも渡海し、暫時張り番在って御取締向きを取り計らい、その余りの墾田を始め産物取り開き方等、一向に申し談じ十分に世話いたし