賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 40

ページ: 40

翻刻

【右側】   依恋《振り仮名:入|イニナシ【朱】》苦心といふ心をよめる  源仲頼 しるらめや《振り仮名: |つらしイゝ【朱】》とかきしすみの色を《見せ消ち:衣にそめて|衣にそめて【朱】》思ひたつとは                  法印慈円 恋ゆ《見せ消ち:へ|ゑ【朱】》に世をそむきぬとしらすなよあはむといはゝさめも社すれ   恋妨𬻀といふ心をよめる    勝真法師 したもえのこひのけふりも立そひて心の月はいつかはるへき   加茂卅講五巻日重保か家にて恋変道心といふこと   を人〳〵よみ侍りけるに    前大僧《見せ消ち:印|都》澄憲 さりともとたてし錦木こりはてゝけふお《見せ消ち:ふ|ほ【朱】》はらにすみ染の《振り仮名:袖|身そイ【朱】》                  皇太后宮大進 待かねてこひなくさめにみる月のやかて心をにしへいさなふ   題不知            八条院六条 【欄外上部】 苦は𬻀の謝なるへし 𬻀は菩提なり龍龕 手鑑に見えたり 【左側】 あひおもふ人たにそはぬ後の世《見せ消ち:を|に》こひやかはらぬ友となるへき   祈神増恋といふことをよめる  俊恵法師 此世には契なしとて《振り仮名: |中々にイ【朱】》こひし《見せ消ち:く|ねとイ【朱】》する神のしるしか   示現をたのむ恋といふことを  皇太后宮大進              よめる おもひ《振り仮名:かね|ねのイ【朱】》しるし《見せ消ち:も|イナシ【朱】》みえぬる夢なれはあはすることも神にまかせん   身のほとをおもひていひいたさゝる恋といふことをよめる                  小侍従 さる沢の池になひきし玉もこそかゝるなけきのはてと《振り仮名:きゝ|きえイ【朱】》しか                  大納言実房 おもひあま《見せ消ち:る|りイ【朱】》いはむに人のつれなくていとゝうきみの程やし《見せ消ち:るら|られんイ【朱】》ん   女につかはしける       藤原隆房朝臣 千【朱】 おなしくはかさねてしほれぬれ衣さてもほすへき《振り仮名:《振り仮名:思ひ|なみたイ【朱】》ならぬに|なきなならしを千【左朱】》 【欄外上部】 夢あはせをやかて おもふ人に逢はする にいひよせたり 拾遺哀傷 さる沢の池にうねへの 身なけたるをみて        人丸 わきもこかねくたれ髪 をさる沢の池の玉も とみるそかなしき 又大和物語にくわし くみえたり此故事を おもひよせしなり ぬれ衣