翻刻
【右側】
題しらす 藤原隆親
つらからし人のなこりとなりにけりおのか物からおつるなみたは
藤原重頼
ひるもおもひ夜もなけきのたえぬかなとく明ぬるとくれもやらぬと
【欄外上部】
拾遺恋二 大江為基
日のうちに物をふたゝひ
おもふかなとく明ぬると
おそくくるゝと
【左側】
月詣和歌集巻第六
六月付恋下
古宅泉といふことをよめる 法眼長玄
見し人もなきふる里のまし水にいつよりゐたるみくさ成らん
対泉恥《振り仮名: |本【朱】》
あはれ《振り仮名: |本【朱】》 人も
しつくにもにこらは月《振り仮名: |本【朱】》 いたゐのし水むすはて
夜対泉といふことをよめる 左衛門督実家
すゝむともいつみの水はむすひあけしやとれる月のさわきもそする
氷室を 大炊御門右大臣
千【朱】
あたりさへすゝしかりけ《振り仮名:る|り歟【朱】》ひむろ山まかせし水のこほるのみかは
【欄外上部】
浜臣云 恥下の脱字
老の字なるへし
詞花秋 藤原忠兼
秋山のしみつはくまし
にこりなはやとれる月の
くもりもそする