翻刻
【右側】
崇徳院御製
千【朱】
なけくまにかゝみのかけもおとろへぬちきりしことのかはるのみかは
建春門院殿上歌合に当夜違約恋とい《振り仮名:ふ|へるイ【朱】》心を《振り仮名:よ|イニナシ【朱】》
める 左衛門督実家
玉【朱】
わひつゝはいつはりにたにたのめよと思ひしことをこよひこりぬる
皇后宮大夫俊成
千【朱】
おもひきやしちのはしかきかきつめてもゝよもおなし《振り仮名:たひね|千まろね【朱】》せんとは
会無実恋といへる心を《振り仮名:よめる|イニナシ【左朱】》 大江維順朝臣
なにとこは《振り仮名:|こと歟【朱】》ありかほにさよころもうつりか斗みにとまるらむ
月夜を契る恋といふことを 高階業重
よめる
あひみては心のやみもはれぬへき月すむよは《見せ消ち:も|とイ【朱】》《振り仮名:猶|なと歟【朱】》たのむらん
初遇恋の心をよめる 中納言長方
【左側】
家集【朱】
おもひかねしなはやといひしことのは《振り仮名:そ先あひみて《見せ消ち:や|は》く《見せ消ち:る》しかりける|もあひみてはまつくやしかりけり家集【朱】》
権少僧都全真
うらみむと思ひしことはさよころもかさねぬほとのこゝろ也けり
藤原季経朝臣
こよひさへ猶やすから《振り仮名:ん|ぬ歟【朱】》我みか《振り仮名:な|は歟【朱】》あふうれしさの心さ《見せ消ち:は|わ【朱】》きに
覚盛法し
ふちとのみ涙の川は成にしをいかてあふせにたつねきぬらむ
院因幡
なひきても猶そみたるゝあさねかみいかなるすしにならんと思へは
定伊法師
こよひこそつゝみかねてははら《振り仮名:へ|ひイ【朱】》つれこひのなみたにぬれし枕も
夜遇恋といふことを 平行盛
【欄外上部】
千載恋二 西住法師
手枕のうへにみたるゝ
朝ねかみ下にとけすと
人はしらしな