賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 62

ページ: 62

翻刻

【右側】   うゑけりときゝてよめる   中原俊定 おやのおやのこのこのもとを植けれはちり《振り仮名:し|にし歟しく歟【朱】》まてもおほき花哉   近衛院殿上人にてはへりけるかもゝ敷のはなをみて   よみ侍りける         藤原隆信朝臣 新勅【朱】 わするなよなれし雲井の桜はなうきみははるのよそになるとも   十月許にゆきふり《見せ消ち:て侍り|たり》けるに人〳〵あまたまと《見せ消ち:ひ|ゐ》   してあ《振り仮名:ふ|そイ【朱】》ひあ《振り仮名:は|かイ【朱】》してはへりけるところへつきのとし   のはる花の盛に申つかはしける 右大臣家備前 あつさ弓はるの花にそ思ひいつるおもしろかりし雪のまとゐは   北方にはへりける比宝金剛院のはなをみてむすひ   つけ侍りける   △本【朱】 後徳大寺左大臣新古【朱】 新古【朱】 花みてはいとゝ家ちそいそかれぬまつらんと思ふ人《振り仮名:も|し新古【朱】》なけれは 【欄外上部】 金葉雑一 内侍 いくとせも君そかたらん つもりゐておもしろかりし 花の御幸を △按内大臣の三字脱せし也 此書中後徳大寺殿をみな 内大臣とて挙たり 千載羇旅   道因法師 月みれは先都こそ恋しけれまつらんとおもふ人はなけれと 【左側】   ならの八重桜を家のはなにつかむとてこひてはへり   けれはよみてつかはしける   権少僧都範玄 ちりたらはをしきにほひを八重桜こゝのへに又いかゝうつさん                  参議経盛 八重桜何をしむらん此庭にさかせて君にみせんと思ふを   残花《振り仮名:◦|隔イ【朱】》河といへる心を《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》  高階業重 わたるへきあさせもあらはちりのこる木末の花をよそにみましや   題しらす           円位法師 玉葉【朱】 うきよにはとゝめおかしと春風の《見せ消ち:すか|ちらイ玉日》すは花をゝしむ也けり                  藤原定佐 白雲にあらぬ《振り仮名:衣|心歟【朱】》も花故によしのゝ山にかゝりぬるかな                  民部卿成範 【欄外上部】 浜臣云こゝにかへしと 有しかおかへしなるへし