賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 68

ページ: 68

翻刻

【右側】   旅宿聞虫といふことをよめる                  賀茂宣平 都にはたつねてきゝし虫の音をなきあかしつる草枕かな   月前《見せ消ち:に》聞虫といふことを    頼円法し てる月のかけさえぬれはあさち原霜の下にも虫はなきけり   藤原親盛院北面にこれかれをすゝめて歌合し   はへりけるに何辺のむしといふことをよめる                  源仲頼 かりのこすよとのゝ草にきり〳〵すおのかすみかをあれぬとやなく   虫声惜秋といふことを     源宗光女 ゆく《振り仮名:春|秋歟【朱】》をゝしみかねたる虫の音に我さへ袖をぬらしつるかな   題しらす           荒木田成実 【欄外上部】 下文霜のしたにそ いろは有ける 【左側】 きり〳〵すさこそは秋のくれゆかめこゝろほそくもなきよ《見せ消ち:は|わ【朱】》る哉   籬菊如雪といふことを     大僧正行慶 千 続詞【朱】 ゆきならはまかきにのみ《見せ消ち:や|はイ千詞【朱】》つもらしとおもひとくにそしらきくの花                  藤原資陸朝臣 ことわりやはれぬる秋の《見せ消ち:□|十日》あまり見よとおもへる月のかけかな   九月十三夜に月雲りて     高松宮           《見せ消ち:あ|侍》りけれは 天つ風雲ふきはらへ《振り仮名:なをともに|なほとしに歟【朱】》ふたよの月はこよひ斗そ   祐盛法しか坊に菊を植て侍りける花のさかり   なりけるにむすひ付侍りける                  法橋実雲 みにかへて《見せ消ち:お|を【朱】》しむときくの花なれは露もあたにそ《振り仮名:をら|おかイ【朱】》れさりける   九月十三夜をよめる      左衛門督実家 【欄外上部】 大かた白をはしら何と いひて不知にのみよす るを此歌は被知にいひ かけたり 浜臣云こゝに題脱せしなるへし 九月十三夜の歌なることはしるしら