翻刻
【右側】
右大臣家百首歌中にもみちを
内大臣 後徳大寺左大臣続拾【朱】
続拾【朱】
山ひめのこひの涙やそめぬらんくれなゐふかき衣手のもり
皇后宮大夫俊成
新古【朱】
心とやもみちはすらむ立田山まつはしくれにぬれぬものかは
同家歌合にもみちをよめる
俊恵法し
日をへつゝしくるゝまゝに立田山松のみ《見せ消ち:とり |ひとりイ【朱】》のこりゆくかな
松紅葉をへたつといふことを
小侍従
をりつれはわれとや松のおもふらんひまにもみちの色をみんとそ
松辺紅葉といふことをよめる 《振り仮名:慈一弁|慈弁十ノ二丁【朱】》法師
【左側】
枝かはすはゝそのもみちなかりせはまつはいかてか秋をしらまし
社頭紅葉といへることをよめる 兼俊法師
かすか山もみちの秋になりぬれは木末にみゆるあけの玉垣
中納言長方
初しくれふるの《見せ消ち:ゝもり|社【朱】》の紅葉はむかしの色にかはらさりけり
たいしらす 覚盛法し
長月のしくれの雨はもみちはをそめてのゝち《振り仮名:も|にイ【朱】》洗也けり
百首歌中に紅葉を 右大臣
色見えぬ秋を《振り仮名:しらす《振り仮名:は|る歟【左朱】》|あらはすイ【朱】》もみちは《振り仮名:ゝ|の歟【朱】》ちるはくれぬる心ち社すれ
関《見せ消ち:ちのもみち|路紅葉》とい《振り仮名:ふこと|へるイ【朱】》を
大納言実国
家集【朱】
音羽山ぬさとち《振り仮名:るから|りかふ家集【朱】》紅葉をせきもる神や我物とみる
【欄外上部】
此歌家集にみえす