賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 74

ページ: 74

翻刻

【右側】 ひちをわか心とをらぬ物ならはかひ《見せ消ち:つく|なゝ》からもいけらましやは   たいしらす         藤原定長 千【朱】 さひしさ《振り仮名:を|に千【朱】》う《振り仮名:き世《振り仮名:に|を千【朱】》|さにはイ【左朱】》かへて忍はすはひとりきくへき松の風かは   友たちに馬をたはんと申《振り仮名:したり|イナシ【朱】》けるをやかてこよひ   見むと申けれはよめる    藤原盛雅 もち月のかけにもあらぬこまなれはよはにはいかゝひきわたすへき   鳥羽院に頼行かことを申はへりけるにほとへけれは   奏者のもとにつかはしける  源仲正 いかて猶このうちになくあしたつの夜のおもひを空にしらせん   学問料《見せ消ち:□》申けるにたまはらさりけれはよめる                 大江匡範 千【朱】 《振り仮名:きえぬへし|おもひやれ千【朱】》十夜にあまれるともし火《振り仮名:を|の千【朱】》かゝけ《振り仮名:ぬ程の|かねたる千【朱】》心ほそさ《振り仮名:を|にイ【朱】》 【欄外上部】 第三第四弦冷々夜 鶴憶子籠中鳴 大学式云凡諸博士 学生等計宿給灯 湯料銭明経博士夜 別各廿文余博士十五文 先生十文後生五文 十代によ夜をかけて よめり 続世継ほしあひの巻にともし火ののそみとあるも此灯湯料のことなるへし 【左側】   三品申とて奏者のもとへつかはしける                 祝部成仲 よつのしなみつの位にのほりなはなゝます神のしるしと思はん   検非違使をのそみ申けるに人のなりにけれは申   あけはへりける       藤原範明朝臣 おもひきや花さく春をよそにみて身を鴬の声をなかんとは   御かへし          鳥羽院御製 ふる雨にあまねくうるふ春なれは花さかぬ《振り仮名:に|ひ続千【朱】ま歟【左朱】木歟【左朱】》はあらしとそ思ふ   大将のよろこひにつかはしける                 皇后宮大夫俊成    此歌長秋詠藻に見えす みかさ山さしのほりぬるうれしさをあはれむかしの人にみせはや   返し            内大臣 【欄外上部】 七ます神は日吉七社なるへし 続後拾 法印七舜 あはれとは七ます神も照しみよ 九しなにもかくるこゝろを 同神祇 祝部成久 かす〳〵にいつるたのみをかけてけり 七ます神の七のゆふして 新続古今 俊恵法師 さゝ波やねかひをみつの浜にしも あとをたれます七のおほん神 拾玉四 百草の花と思ひてたてまつる 七ます中の十のひしりに 八雲抄云みかさ山は大将中将少将 の異名なり 後撰恋三少将実忠かよひ侍ける 所をさりてこと女につきてそれ よりかすかの使にいてたちてまかり けれは もとのめ そらしらぬ雨にもぬるゝ わか身哉みかさの山を よそにきゝつゝ 拾遺雑賀同し少将かよひ 侍ける所に兵部卿致平のみこ まかりて少将の君おわしたりといはせ侍けるをのちにきゝ侍りてこのみこのもとにつかはしけるあやしくもわれぬれきぬをきたる哉みかさの山を人にかられて